株の分類方法とヒートマップ
株の分類方法にはいくつか種類があります。
- JPXの区分(プライム、スタンダード、グロース)※以前は 東証一部、東証二部、マザーズ、名証 ほか
- 規模 (大型、中型、小型)※大型にはグローバル企業が多く、流動性が高い 小型は内需が多く、流動性が低いので要注意
- テーマ (コロナ関連、DX関連、環境関連、5G関連など、挙げだせばキリがない)
- セクター(シクリカル、ディフェンシブ)
- 業種別(銀行、証券、鉄鋼、自動車、食品、通信、陸運 など)
もっとたくさんあるかも知れませんが、今私が知っている限りは上記の通りです。他の情報を学んだら、また追加しようと思います。
ものすごくざっくりな表現ですが、市場にある資金は一定なので、あるニュースで特定の銘柄が注目され、そこへ資金が集まれば、別の所からは資金が逃げていきます。(金融政策によって資金量の変化するといった局面は除外した、ざっくりした考え方です)
市場の資金は、今どこに流れているのか(熱いのか)?を見るのがヒートマップ。
例えば、「今日はグロース(旧マザーズ)に資金が集まっているから、プライム(旧東証一部)銘柄は調整が入って株価が下がっている」といった事がビジュアルとして判断しやすくなる訳です。
セクターローテーション
これも本当にざっくりした解説です。
株が高いときに上昇しやすいのが、シクリカル(景気敏感、外需)で、株が高いときに敬遠されるのがディフェンシブ(インフラ、内需)です。
- 株高で上昇しやすい シクリカル(景気敏感、外需)業種
鉱業、石油石炭、輸送用機器、鉄鋼、非鉄金属、電気材、銀行、証券、建設、不動産
- 株高で敬遠されやすい ディフェンシブ(内需)業種
水産、農林、食料品、医薬品、情報通信、電気、ガス、陸運 ※いわゆるバリュー株
外部要因で動きやすい銘柄の注意点
市況関連株
景気敏感の中でも、市況関連の鉱業、石油石炭、鉄鋼、非鉄金属業種は、米中などの景気回復期待や経済指標が材料となり強い動きをするので注意が必要です。
国内や、銘柄そのものに買い材料がなくても、ダウ平均・SP500が上昇すれば、日経が見劣りするため買われやすくなります。また同様に、国内に売り材料がなくても、米中対立などのネガティブ材料で売られやすくなります。
石油関連株
市況関連の中でも原油価格と連動しやすい、鉱業、石油石炭業種はもっと要注意です。
原油価格はリスクオフの局面で注目され、景気回復期待で高まりやすく、連動する銘柄も上昇しやすいです。また中東の地政学リスクが高まると急伸することがあるのが特徴で、買いで入って値幅を取るチャンスですが、産油国の事情で乱高下しやすいので、値動きに素早く対応できないとトレードが難しくなります。
ドテンで両建て、買いでも売りでも、うまくエントリーできれば稼ぎやすいですが、逆に言うと値動きに張り付いていられないなら避けた方が安心な銘柄かも知れません。
上記銘柄は、大きく稼ぐチャンスですが、エントリー・イグジットのタイミングを間違うと、株価が戻るまで資金拘束され、トレードの機会損失や塩漬けしてしまう可能性もあります。
各社ヒートマップを使用してみた感想
資金の流れを見るために、ヒートマップを活用しますが、
- 地図型
- スイカ型(棒グラフ)
がありました。
そもそもヒートマップとは?
今どこに資金が集まり(抜け出して)いるかを可視化するツールのことで、資金が集まれば赤(ピンク)へ、資金が抜ければ緑(ブルー)に変わります。色の濃さでその流入(流出)度合いが分かります。
※濃度が濃いほど、資金が流入(流出)している度合いが大きい
またそのビジュアルは、地図型とスイカ型(棒グラフ)があり、それぞれの特徴は
- 地図型 赤と緑 その瞬間の状態が分かる
- スイカ型 赤と緑 時間の経過が分かる
となっています。
試してみたヒートマップ
- 日経225Web 日経平均ヒートマップ 業種別の地図
- 日興証券、松井証券ツール 自分で選んだ銘柄の地図
- au株コム証券ツール 自分で選んだ銘柄のスイカ型(棒グラフ)
- SBI証券ツール HYPER2で地図型、スイカ型共に可能
上記では、SBI証券以外の証券口座は既に解約しているので、現在仕様変更されているかは確認していません。
セクターローテーションの概念がない無知な頃は、証券会社のツールに自分で適当に知っている銘柄を登録して結構偏ったヒートマップを作っていました。いわゆるイナゴからスタートしたので、名前の挙がった初めて聞く社名でも「今日値が動いて、少しでも稼げればいいや」という根性で、追っかけていました。なので大抵は自分の追っている銘柄だけを今日は上がった下がったとチェックするだけ。市場全体の資金移動とか相場観を養うとかは到底無理な状態です。
そしてIPOセカンダリで大損してからは反省して、自分がトレードする銘柄は慎重に絞り込もうと研究し始めました。結構めんどくさいです。しかし情報収取しながら、銘柄の知識が増えてゆき、ツールで整理する作業は割と楽しいです。
ヒートマップ ツールの使用感
使用感については、最初に日興証券の地図型ヒートマップ(ピンクとブルーで表示)を使ったので、赤と緑で表示されるスイカ型の棒グラフを見たときは違和感がありました。しかし慣れるとどれも変わらないです。実際にトレードする証券口座と、ヒートマップなどの情報を表示させるだけの証券口座が違ったので、ヒートマップからトレードへの連動のスムーズさを求めていないのが理由です。
トレード環境やご自身の手法に合わせて、地図型を大きく表示させてみたり、リスト型の監視銘柄で経過とともに棒グラフで確認したり、色々試してみると、ストレスのない情報収集ができると思います。ヒートマップ以外にも、指標チャートなども各社試してみて、好みのビジュアルであったり、必要な情報が得られるなど検証してみるとさらにストレスは軽減するはずです。
監視銘柄を登録する
監視銘柄を多くするほど、トレードのチャンスは増やせます。トレードしなくても、監視しているだけでも学びがありますしお得です。
私は、銘柄を監視するのと同時に銘柄研究もしていたので、セクターローテーションを意識しながらグループ分けして銘柄を登録していきました。参考までにどういったグループ分けなのかは下記の通り
- 現在保有している(主に塩漬け) 逃げ時をチェック
- IPO イナゴ時代に触っていた名残 今は資金移動の確認だけで一切触りません
- テンバガー候補
- 低位仕手株
- テーマ別 流行り、通年(定期的に上昇)など含めて
- 手法別 うねり取りなど試してみたい手法に適した銘柄を手法ごとに
- セクター別 資金がどこへ移動しているか見るため
- 直近で何らかの注意が必要な銘柄 事象やTDnetなどよりリストアップ、手出しNGな銘柄を触ってしまわないように
分類しまくって、リアルタイムの監視という本来の目的はなしえませんでした。ほとんどは、リサーチしたことを整理するために使っています。手法や銘柄を絞り込もうとしていたので、そのトレーニングのような使い方です。ちなみに、まだまだ銘柄研究は継続中で、ついでに手法も確立できていません。
そのうえ、在宅勤務が終了しましたので、PC画面に張り付くこともできなくなりました。完全に銘柄整理ツールです。〇〇関連にはどんな銘柄があったかな?と気になったときに調べるメモ帳として活用しています。
PC画面と板発注ツールを使えず、休憩時間にスマホでちまちまチェックするようになりました。在宅勤務と出社とでは、トレードスタイルや手法も変えざるをえません。何をあきらめ、どう対応したか?といったスマホでのトレードでのやり方については、また改めて記事にする予定です。
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